MATSUMOTO Narihiro 松本成弘

京丹波町本庄

※個人情報保護のためマップの位置は市町村の役所です。

京都府出身。写真や立体造形、宣伝美術など、表現手法を限定せず、ものづくりを行っている。
写真による表現活動の扉を開いたのは、初めて授かった子どもの誕生祝いに贈られたカメラ(PENTAX)。以降、写真の面白さに魅了され、作品制作に取り組む。時間をみつけては、「お気に入りの海」で撮影を続けている。
2024年には、プロの写真家として国際的な活躍を目指す人を対象としたフォトコンテスト「ZOOMS JAPAN 2025」の受賞特典であるパリでの展覧会に惹かれ、応募。応募総数331作品の中から、最終選考作品である「ショートリスト」8作品に入選。
写真に限らず、ものづくりを行うのは、評価を得るためでも、鑑賞物として世に送り出すためでもなく、あくまで「自分自身のため」。京丹波町の自然や、新たな出会いをきっかけに表現・創作活動が始まる。

 

記事執筆:杉 愛(京都府地域アートマネジャー・南丹地域担当)

掲載日|2026年6月25日

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MESSAGE

クリエイターの声(地域の魅力)

暮らしの目の前に自然があり、ぼーっとできるのがいいんです。山や庭の木々、田んぼの稲穂などを眺めていると、たくさんのインプットがあって飽きません。自然は“いちばんの芸術家”だと感じるんです。いつもインスピレーションをもらっています。

推薦者から一言

杉 愛
京都府地域アートマネジャー・南丹地域担当

「造形作家」や「写真家」など固定された何かになることを避け、自身の活動のフィールドに境界を設けない松本さん。その時々で興味を持ったものやできごとに様々な表現手法で向き合い、制作を重ねながら文化芸術の現場に関わっています。松本さんがこれから何に出会い、どのような表現を生み出されていくのか、楽しみです。

WORKS 活動紹介

松本さんが写真による作品づくりを始めるきっかけとなった一枚。妻で劇作家・衣装作家である南野詩恵さんの宣伝美術のために撮影していたところ、寄せてきた波によってオブジェが傾くと同時に、波を避けようと子どもを抱えた偶然の一瞬を捉えられた。
この一枚を機に、写真による表現の面白さに魅了され、撮影を続けている。

写真提供|松本成弘

2023年にエストニアで開かれた個展の様子。作品はすべて実写撮影。機器による加工は行わず、撮影現場に演出に必要なものを持ち込み、納得がいくまで何度もシャッターを切る。作品を見る人には、技法や表現意図に捉われず、作品のありのままを見て「何かを思ってもらえたらいい」と松本さん。2026年7月から9月にもエストニアを訪れ、個展を開催予定。

写真撮影|Evelin Lumi
写真提供|松本成弘

アトリエの一角には木材が長さや形ごとに整頓され、足元には日々の制作の痕跡が残る。創作において、自分と対話することを大事にしている松本さん。自身の創作活動について「作品をつくる」ではなく、「作品をする」と捉えているそう。

空(くう)を走るかのような電車。アトリエの天井に吊られた制作中の作品からも、松本さんの捉えどころのない、自由で限定されない世界感が感じられる。

制作中の作品。天板に立つスプーンの先端が、意思を持ったかのように、時折回転しながらゆっくりと円を描いていた。様々なもので試したところ、スプーンが最もしっくりきたそう。

2025年度京都府地域プログラム(南丹)「まねっこ浄瑠璃大行列」のために松本さんが制作した4台の「からくり屋台」の一つ。山成研究所の二人がリサーチした和知人形浄瑠璃の要素を表現した。人形をテーマとした屋台(写真)では、体験者が自転車をこぐと、吊るされた人形たちがメリーゴーランドのように回転する。人形を操る人形遣いに見立て、ブレーキをかけると、かごに入った人形の腕が動く仕掛けを施した。

「まねっこ浄瑠璃大行列」の当日、「三味線屋台」の準備をする松本さん。自転車をこぐ動力によって弦を鳴らし、和知人形浄瑠璃のオリジナル演目の一節が奏でられる。
子どもから大人まで多くの人が屋台を楽しむ姿を見て、「みんなが楽しんでくれて、(作品が)完成」と喜んでいた。

写真撮影|WONG Chung Wah


「まねっこ浄瑠璃大行列」の記録動画(YouTubeリンク)はこちら