子育てをしながら芸術大学でランドスケープデザインを学び、四季折々の自然を生活に採り入れる提案を行う花屋を開業。花や植物を使い、時代の空気感や顧客のリクエストを形にしたクリエイションを展開する中で作品が識者の目に留まり、これまでにイタリアのミラノサローネやフランス・ナントの国際フローラリー(花の万博)など、国内外の展示で多数の作品を発表し受賞している。
また、空間を彩る花やグリーン、アートや雑貨などのアイテムを東京・大阪のハイブランドショップにて展示・販売する傍ら、環境を意識した「食とアートのマルシェ」の開催(宇治市)や、城陽市内の木材加工業者と共同で北山杉を使った商品を開発するなど、地域に根ざした活動にも力を入れている。

(記事執筆:西尾晶子(京都府地域アートマネージャー・山城地域担当))

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MESSAGE

クリエイターの声(地域の魅力)

城陽に住んで良かった事は、神社仏閣が好きなので京都市内だけでなく奈良にもすぐに行ける事です。もともと城陽は水がきれいな場所で、蓮(はす)やカラーなど水辺に咲く花がまちの風景を彩ってきました。高速やアウトレットなど新しいスポットが注目される今だからこそ、城陽ならではの”里の風景”を生かした地域づくりに貢献できたら嬉しいです。

推薦者から一言

西尾晶子
京都府地域アートマネージャー・山城地域担当

独創的な世界観をアウトプットすることに秀でていた飯田さんは、幼い頃から様々な創作物が注目を浴びたり表彰を受けたりしてきました。そんな飯田さんの大きな強みは、海外も含め世の人々が、今、何を見たいのかを直観的に掴めること。山城のふとした風景の中でそのクリエイションに出会えることが何より嬉しいです。

WORKS 活動紹介

放置竹林の課題をデザインの力で突破する取組「宮津・竹の学校(NPO法人地球デザインスクール)」にクリエイターとして参加し、丹後海と星の見える丘公園で竹を使ったインスタレーション《旋律》を展示。この作品も含めた「宮津・竹の学校」の取組は、2018年度都市景観大賞(国土交通省)において優秀賞を受賞しました。

2019年ミラノサローネに出展された作品《With Bamboo》。人が自然や風景の一部になるための椅子は、座面に卵とそれを守る巣が配置され、この椅子に座ることで、”未来への希望”を象徴する卵を温められる、というユニークな設計がされています。

5年に1度行われる、フランス・ナントの国際フローラリーに出展した作品《生まれる奇跡》(2019)。
「この地球に生まれてきた、そのことが何より素敵なこと」というメッセージを竹取物語から見出した飯田さんが、「地球に生まれた奇跡」を一人一人が平和な世につなげようという想いを込めて制作された作品です。

カリブ海に浮かぶマルティニーク島でのフローラリーに招待され、日本と同じように火山国である現地の火山の神様を祀る枯山水を、現地の人たちの協力を得ながら作られました。しめ縄などの展示・販売を通して日本の文化や風習を紹介する機会もあり、たくさんの方に興味をもっていただけたそうです。

城陽市内の木材加工業者ホリモク株式会社と飯田さんが共同で企画し、北山杉の卸業者など様々な人の協力を得て制作された作品《京都北山 Suginokokyu》(写真右端)。北山杉のインパクトのあるフォルムを生かし、ドクンドクンと水を吸い上げる音が聴こえてきそうな力強いエネルギーが感じられるこの作品を通して、ヒトと同じ生命体としての樹木の息吹を届けるとともに、樹木へのリスペクトを促したいという想いが込められた作品です。

制作の拠点であるアトリエにて。
広告代理店の社員としてキャリアをスタートさせ、フリーペーパーの編集などを通して、良質な顧客に各企業の旬の情報を届けるというミッションのもと様々な企画を実現してきた飯田さん。その経験は、地域の企業に新たな価値をもたらす、アートディレクターとしての現在の仕事にも生かされています。