宇治市文化センターを拠点に活動する、小学3年生~高校生が平安装束に身を包んで『源氏物語』をベースにした物語を演じる朗読劇団です。結成10周年を迎えた2022年には、日本の古典文化の普及に貢献した団体等を顕彰する「古典の日文化基金賞」において「未来賞」を受賞。定例公演や「Kyoto演劇フェスティバル」等、宇治市内外で公演を行っています。
地元宇治が舞台となる《宇治十帖》*などに取り組むことで、子どもたちが宇治の歴史を身近に感じ、宇治への誇りを培うと共に、『源氏物語』を未来に伝える役割を子どもたち自身が担っているのが特徴的です。また、衣装や小道具の製作ボランティアなど、子どもたちが生き生きと表現する場を、地域の大人たちが支えています。
- *『源氏物語』五十四帖のうちの最後の十帖の通称。主人公の光源氏が亡くなった後の物語で、宇治を舞台に光源氏の子の薫君と孫の匂宮の恋模様が描かれます。
(記事執筆:西尾晶子(京都府地域アートマネージャー・山城地域担当))