HATANO Wataru ハタノワタル

紙漉キハタノ

京都府綾部市

※個人情報保護のためマップの位置は市町村の役所です。

1971年、兵庫県淡路島生まれ。多摩美術大学絵画科油画専攻卒業。在学中、絵画の支持体として黒谷和紙(京都府指定無形文化財)に出会う。1997年に京都府綾部市へ移住し、黒谷和紙協同組合で研修生として紙漉きを学ぶ。2000年に独立、2007年には京都府が優れた若手職人を認定する「京もの認定工芸士」となる。
現在は「紙漉キハタノ」を主宰。楮の栽培から紙漉き、作品制作までを一貫して手がける。伝統技術を基盤に、和紙の可能性を工芸、アート、家具、建材へと広げ、住宅や店舗、ホテルなどの空間デザインと施工にも取り組んでいる。

(記事執筆:坂本真由美(京都府地域アートマネージャー・中丹地域担当))

※個人情報保護のためマップの位置は市町村の役所です。

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MESSAGE

クリエイターの声(地域の魅力)

綾部は京阪神からアクセスしやすく、土地や建物も比較的手頃で、ものづくりの環境を整えやすい地域だと思います。地域の方々や専門家とともに、ものづくりの持続可能性や循環のあり方を模索しています。私にとって、楮の栽培から紙漉き、工房運営まで、そのすべてが表現活動です。活動を通して、黒谷和紙の文化と技術を未来へつなぐ仕組みづくりを進めていきたいですね。

推薦者から一言

坂本真由美
京都府地域アートマネージャー・中丹地域担当

約800年の歴史を持つ、黒谷和紙(京都府指定無形文化財)。ハタノさんは学生時代、その豊かな質感と強靭さに惹かれ、やがて「続いていくものや営み」へと関心を深めていきました。森と人との関係を見つめる展覧会「森の展示室」を立ち上げるなど、自然と暮らしの循環を探究しながら、黒谷和紙を軸に多彩な表現活動を続けています。お話を伺ううちに、ハタノさんの活動そのものが一つの壮大なインスタレーションのように感じられました。

WORKS 活動紹介

綾部の田園風景の中にハタノさんの拠点がある。ギャラリースペースの壁や天井一面に、黒谷和紙が施されている。

工房の様子。良質な楮を原料に、職人が一枚一枚丁寧に手漉きする黒谷和紙。強くしなやかで長期保存にも優れ、文化財の修復にも用いられる。その品質と豊かな風合いは国内外で高く評価されている。

写真提供|ハタノワタル

ギャラリースペースの作品や家具、ローテーブル上の茶器、窓の外の風景までがゆるやかにつながり、ハタノさんの表現世界を形づくっている。

和紙、土、顔料による作品の制作を続け、綾部をはじめ東京、海外でも展覧会を重ねる。作品に宿る土地の記憶、積み重なる時間、表情を変える光。力強くダイナミックな表現でありながら、禅的な静けさが感じられる。

2026年「森の展示室」の様子。
「森の展示室」は、ハタノさんが2014年に仲間と立ち上げた野外アート展。京丹波町の「わち山野草の森」を会場に、10年以上続いている。現在は代表をメンバーに託すも、今も活動を支えている。「森の展示室」で培われた信頼、ネットワークは、店舗づくりやホテルのアートワークなど新たな協働にもつながっている。

KYOTOHOOPイベント情報「森の展示室2026」

ギャラリースペースの窓から見える美しい田園風景。
「米作りも昔から続いていて、誰しも、ずっと続いてほしいと思っていますよね。黒谷和紙の持続可能な仕組みづくりは、米作りや他の分野にも活かせるかもしれない。」と語るハタノさん。和紙づくりや設計の現場で持続可能な仕組みづくりを進め、次世代につながる未来を見つめている。