Natural Whetstone and Hone Museum / Craftsmen's Village 天然砥石館・匠ビレッジ

〒621-0242 亀岡市宮前町神前長野15 森のステーションかめおか1階

世界的な砥石の産地、亀岡市にある天然砥石館は、2017年に開館した天然砥石の体験型ミュージアムです。砥石を展示するミュージアムは他にもあるそうですが、様々な天然砥石で研ぎの体験ができるのは世界でここだけ。国内外の砥石を展示するだけでなく、亀岡の多分野の職人の作品も展示し、“研ぎ文化”と“匠の技術”を発信されています。
天然砥石館では「包丁研ぎ講習」、包丁に限らず持参した刃物を研げる経験者向けの「セルフ研ぎ」、好きな砥石でMy砥石をつくれる「砥石製作DIY」といった体験ができるほか、天然砥石の販売も行っています。

※天然砥石…天然の石からつくられた刃物を研磨する道具

施設情報
開館時間|10:00 ~ 16:00
休館日|月・火・水曜日・年末年始
駐車場|有り

(記事執筆:杉愛(京都府地域アートマネージャー・南丹地域担当))

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MESSAGE

代表者から一言(地域の魅力)

田中亜紀
天然砥石館・館長

亀岡の丹波青砥はおよそ1億5千万年前に少しずつ堆積した泥でできています。時の流れに想いを馳せながら、丁寧に刃物を砥いでいると心が落ち着いていきます。 泥の石、砂の石、火山の石など天然砥石にはいろんな表情があります。天然砥石館で石の魅力に触れていただき、暮らしに身近な道具として楽しんでいただきたいです。

推薦者から一言

杉愛
京都府地域アートマネージャー・南丹地域担当

この場所を訪れると、「より良い仕事・作品のために」と砥石で道具をメンテナンスする匠たちの姿が浮かび、その技術・表現を支えてきた砥石の存在の大きさに気づかされます。また、砥石を通じて人の暮らしや自然の面白さを感じ、視野が広がります。砥ぐ手の感覚や感性まで研ぎ澄まされる館へ、ぜひ足を運んでみてください。

SCENE シーン

天然砥石の採掘現場を表現した展示。天然砥石館は“石の館”ですが、展示室に入ると木の香りが。訪れてそのワケを探してみてください。

日本の刃物の美しさを芸術の域にまで高めてきた「仕上げ砥石」の展示室。砥石の裏面まで見られます。
※本展示室は撮影不可。その場での観賞をお楽しみください。

刃物を霞がかった奥深い光沢で美しく輝かせることができるのは、天然砥石の特徴の一つ。
(写真提供:天然砥石館)

「研ぎ講習」の様子。顕微鏡で刃先の状態を見て「どこをどう砥げば良いか」的確な指導を受けて砥ぐことができます。(写真提供:天然砥石館)

「包丁研ぎ講習」、「セルフ研ぎ」で使える約200個の砥石。刃の状態、こだわりに合わせて砥石を選べます。

京都の仕上げ砥石の中に絶滅した生物(コノドント)の化石を顕微鏡で見ることができます。

パレットのような天然の砥石標本。産地や土の性質などによってさまざまな色や模様があり、石の魅力に引き込まれます。

海外から取り寄せられた砥石の展示。多様な人々の暮らし、文化の違いを感じられます。

匠の技を展示するコーナーもあります。取材時は、亀岡の工務店の職人が手掛けた木製品の技術などを紹介。