SAITO Tomoko 斉藤友子

Atelier Pentri(アトリエ ペントリ)

亀岡市東竪町37-7

※住所は絵画造形教室「Atelier Pentri(アトリエ ペントリ)」の場所です。

愛媛県大洲市出身。
大分県立芸術文化短期大学美術科油彩画専攻卒業。在学中、商店街で街行く人の似顔絵を描いたりグループ展に参加するなど、多様な人に出会いながら表現を磨く。松山市で百貨店などの装飾コーディネーターとして勤務した後、亀岡市へ移住。
育児をしつつ、絵画造形教室を開くことを漠然と思い描いていたところ、知人の子の「(工作など)つくるところがないからつくって」という一言に背中を押され、2021年に絵画造形教室「Atelier Pentri(アトリエ ペントリ)」を始める。地域のアートイベントでは、ワークショップ講師として創作の喜びや楽しみを伝えている。2024年12月には念願の個展を開催。自身の表現活動も追及し続けている。

(記事執筆:杉愛(京都府地域アートマネジャー・南丹地域担当))

※住所は絵画造形教室「Atelier Pentri(アトリエ ペントリ)」の場所です。

このヒトをシェア

MESSAGE

クリエイターの声(地域の魅力)

亀岡には、面白い人、思いを持ってやっている人が多いですね。農家さんやクリエイターの方など、「こうすれば人に喜んでもらえるんじゃないか」と思いを形にする色んな表現者が暮らす街だと感じます。また、人と人の繋がりも深く、日々の暮らしの中で様々な方との縁を感じます。

推薦者から一言

杉愛
京都府地域アートマネージャー・南丹地域担当

画家である斉藤さんは、南丹地域で暮らす日々を楽しみながら、地域・活動分野・年代を問わずさまざまな人と関わり、刺激を受けることで、インスピレーションを得たり活動を広げたりされている様子が印象的でした。自身の手が届く範囲のコミュニティや人々の機微を丁寧にキャッチしながら、しなやかに活動されています。

WORKS 活動紹介

Atelier Pentri(アトリエ ペントリ)は、障がいの有無にかかわらず子どもから大人を対象に「あそぶ、つくる、描くを通して“ほんとうのじぶんを表現する”」場を開いている。斉藤さんは、表現を教えるのではなく「本人の創作のやり方をみつける手助け」を行う。

※「pentri」とは、世界共通言語のエスペラント語で「描く」の意。
写真提供:斉藤友子

教室内には広々とした机が用意され、教室に通う子どもたちの制作中の作品が完成を待っている(写真奥)。

斉藤さんがみつけた端材や廃材、時には教室に通う子どもたちやその保護者、近所の人から寄せられたものが創作の材料になる。教室では制作見本はつくらず、材料や道具の使い方のヒントを差し出す。

Atelier Pentriには、不定期で午前中に開かれる「Matene(マテーネ)」というクラスがある。各々の事情で学校に通うことが難しい子どもたちが各自のペースで集い、味噌づくりなど創作・表現に限らない時間を斉藤さんや仲間たちと過ごす。有機野菜を収穫し、自分たちでおこした火で焼きそばを作った時の様子。
写真提供:斉藤友子

2024年10月に開催された『かめおか霧の芸術祭 ボンボンマルシェ vol.10』(外部リンク)では、亀岡産有機米のもみすり体験のワークショップを開いた。作業過程を楽しめるよう透明のガラス瓶を用い、最後に瓶を彩って、オリジナルのお米入り瓶が完成。芸術や美術など作品制作に限らず、アーティストの視点で、ものづくりの時間を生み出すことも。
写真提供:斉藤友子

2024年12月の『アートフェスティバルinやぎ 2024』(外部リンク)では、かつて表具店であった南丹市の空き店舗を展示会場に念願の個展を開催。斉藤さんは、常設のギャラリーにはない建物の息づかいを感じる空間でどう作品が映るかに惹かれたという。

子どもの送り迎えの時に見ていた「猫じゃらし」として知られる「えのころぐさ」を描いた、はじめての抽象作品。様々な方を向くえのころぐさの茎の線やカラフルな色が、足元に広がっている楽し気な世界を感じさせる。
≪えのころぐさ≫Oil on wood

「アートフェスティバルinやぎ」で恒例となった落書きワークショップで、子どもたちと商店街の窓を彩る斉藤さん。テーマは決めず、参加者が思い思いに描く。斉藤さんの声かけに、子どもたちの筆が乗る。車の行き交いが多い交差点だが、一角に絵があることでドライバーの心も和みそう。