1986年京都市出身。京都精華大学大学院修了後、シェアアトリエ「山中suplex」での活動を経て、2018年に京丹後市へ移住。祖母が機織り工場に使っていた建物を工房として制作を行う。陶芸の道を志した原体験は、保育園で流行ったねんど遊び。この頃の思い出を元に、歯科技工士の進路と悩んだ末、美大へ進学。人気シリーズとなった食器類には、遊び心に満ちたイラストが添えられ、国内外の展覧会やセレクトショップを経てファンの手に渡り、使い手の愛着を育んでいる。店舗用等のオブジェ制作も行い「他と被らないこと」を信条に作られた作品は、クラフトの温かい質感がありながら、見た人の印象にじわじわと残り続けるような存在感を醸している。
(記事執筆:老籾千央)