KUROMOTO Tomoki 黒本知輝

株式会社日本玄承社

〒627-0212 京丹後市丹後町三宅314

1986年大阪市生まれ。幼少期から刀というモノに関心があった。高校卒業後「刀鍛冶になりたい!」と一念発起し、無鑑査刀匠(※)吉原義人氏に弟子入りしたいと上京する。吉原氏の工房に通うこと約2カ月、弟子入りを認められ刀鍛冶修行が始まる。師匠を観察・分析し、実践を繰り返すこと4年。文化庁美術刀剣刀匠技術保存研修会を修了後、焼き入れ行程の修行を経た5年目にして自身の刀を作れるようになる。2019年、兄弟弟子だった山副公輔さん、宮城朋幸さんと共に株式会社日本玄承社を設立。2022年工房を京丹後市丹後町に開設する。日本刀を始めチームワークが大切と語るものづくりの人々が集う村づくりを目指し、作刀活動を行っている。

※無鑑査刀匠とは特定の展覧会や団体・個人において、過去の実績をもとに「審査・鑑査」を必要とせずに作品の出品が認められた刀

(記事執筆:甲斐少夜子(京都府地域アートマネージャー・丹後地域担当))

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MESSAGE

クリエイターの声(地域の魅力)

自然とのバランス、人付き合いのバランスが良いところが気に入っています。近すぎず遠すぎず、だけどわりと近めな距離感が心地よいですね。人とのご縁が多い地域だと実感しています。 地域の推しは、久美浜町ミルク工房そらのソフジェラ(ソフトクリーム&抹茶ジェラート)です。月2は通っています(笑)

推薦者から一言

甲斐少夜子
京都府地域アートマネージャー・丹後地域担当

“機能美がすべて”と仰る黒本さんは、普段の立ち振る舞いにも無駄がなく、美しい生きる芸術品のようです。師匠吉原義人氏の一挙手一投足を丹念に観察・分析し培われた技術が顕れている黒本さん。先人たちの残した知恵が詰まった諺を教科書として、日本刀の持つ歴史を現代の視点で更新していく情熱を秘められています。

WORKS 活動紹介

昔ながらのふいご式で松の炭を使い火を起こします。

形を整える前の熱を加える工程。玉鋼の色、感触でおおよその温度がわかるそうです。こちらは約800℃。

慎重に叩いて形を整えていく工程。鋼の土台の淵で角度の違いを出していく。見ているほうが緊張します。

右から砂鉄、鋼、と工程の順番に並んでいます。最高は約1300℃での作業になるそうです。

黒本さんの銘が入った刀。刃文(はもん)も美しいです。究極の機能美。

日本玄承社の仲間たち。鍛冶場以外での作業はこちらで行います。静かな高台にある作業場。

工房近くの京丹後市弥栄町にある遠所(えんじょ)遺跡。奈良時代には製鉄業がここで営まれていた。この地で刀鍛冶工房を構えることを引き寄せたかのような親和性のある場所。

師匠吉原義人氏直筆の日本玄承社の看板と黒本さん。

日本玄承社のコンセプトムービー