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[育みレポート] スマイルバーガーランプ|学校・アート・出会いプロジェクト

南丹地域|京丹波町

【育みレポート】では、次世代対象の取組をレポートし、大人でも知っているようで知らない(かもしれない)、文化や芸術の面白さをお伝えしていきます。

今回は、文化を未来に伝える次世代育み事業『学校・アート・出会いプロジェクト』*の「体験プログラム」として、京丹波町立瑞穂小学校で行われた「ステンドグラス」を体験する『スマイルバーガーランプ』のレポートをお届けします。

*京都府内の小中学校(京都市立を除く)、特別支援学校などに文化・芸術の専門家を派遣し、幅広い分野の文化・芸術を体験できるワークショップや鑑賞会を行う、京都府が取り組む次世代向け事業。2023年度(令和5年度)実施希望校の募集期間は、2023年4月3日(月)~4月19日(水)です。事業概要、申請様式などはこちらをご覧ください。

 

文化を未来に伝える次世代育み事業|学校・アート・出会いプロジェクト|体験プログラム

スマイルバーガーランプ

学校|京丹波町立瑞穂小学校
対象|4年生(23名)
講師|JAHPON LAND(ステンドグラス作家)
実施日時|2022年6月27日(月)10:40~12:15
場所|小学校内多目的ホール

 

瑞穂小学校4年生の児童23名がステンドグラス作りに挑戦しました。色ガラスやハンダを用いるステンドグラスは、普段なかなか扱うことのできないジャンルです。京丹波町にステンドグラス工房を持つJAHPON LAND(ジャーポンランド)のPUCCI(プッチ)さん、SIPPO(シッポ)さんを講師に迎え、小さなランプを制作していきます。

自分たちの作品や材料となる色ガラスを見せながらステンドグラスについて説明するJAHPON LANDのふたり。

まずはじめに、子ども達に小さく切り分けられた色ガラスが配布されました。これは授業時間や年齢を考慮して、JAHPON LANDのふたりがあらかじめ切り出しておいたもの。全部で7つあり、組み合わせるとにっこり顔のハンバーガーになります。

それらガラス片の側面に、銅のテープをぐるっと巻きつけていきます。後でこの部分をハンダで接着するので、テープとガラスの間に隙間があるとしっかりと組み上がりません。そのため、巻いたテープをヘラで擦り、ガラスに密着させていきます。

小さなガラスのパーツに、銅のテープを巻いているところ。みんな集中しています。

銅のテープにできたシワをヘラで丁寧に擦って、平らにならしていきます。

銅テープを貼り終えると、次はハンダ付けです。接着したいところに補助剤を塗ってから、ハンダコテでハンダを溶かし付けていきます。火傷に注意しながらの慣れない作業で、なかなかうまくいかない子もいます。この時、液状になったハンダの表面張力を上手に利用すると綺麗な仕上がりになるそうです。

溶かしたハンダで銅テープを貼った部分同士を接着していきます。パーツがずれてくっついてしまわないように慎重に 作業していきます。

側面、裏面もハンダで接着し、最後に発光器を取り付けたら完成です。

「楽しかった!」、「銀のやつ(ハンダ付け)が難しかった」、「(ハンダコテの)熱が怖かったけど、火傷に注意してやったらうまくいってよかった」など、子供達は自分の作品の出来にとても満足そうでした。

出来上がったばかりのランプを光らせて、仕上がりを確認。うまく出来たようです。


取材・文責・写真|宮下忠也(京都府地域アートマネージャー・南丹地域担当)


(記事執筆:宮下忠也(京都府地域アートマネージャー・南丹地域担当))